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生きることの意味をテーマに感じる読みやすい小説を紹介

ふるお
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小説を読むと表面的な印象とは別に、根底にあるテーマの様な物を感じたことはないでしょうか。

もちろん感じるテーマは人それぞれ微妙に違うとは思いますが、今回の記事では筆者が
“生きることの意味”をテーマだと感じた小説の中から、おすすめの読みやすい作品をご紹介したいと思います。

ふるお
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似たようなテーマで、“人生、生き方を考えさせられた小説”も別記事でご紹介しています。

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生きることの意味をテーマに感じる小説

『ツナグ』

まず最初にご紹介するのは辻村 深月さんの作品『ツナグ』です。

簡単なあらすじ

亡くなった人間に一生に一度だけ、一晩限り会わせてくれる。
そんな不思議な力をもった『使者』(ツナグ)と呼ばれる存在がいる。

その力に惹かれ、様々な事情を抱えた人間が『使者』(ツナグ)に仲介を依頼し、望んだ相手との再会を果たすが、ありえるはずのない再会が彼らのその後の人生にもたらすものとは?

そして、本来許されるはずのない“死者”との再開を仲介できる『使者』(ツナグ)とはいったいどういった存在なのか・・

『使者』(ツナグ)に仲介してもらった生者と死者、そして『使者』(ツナグ)自身の視点からも描かれる切ない物語。

仲介を依頼した側(生者)、された側(死者)、どちら側の心理描写もとても丁寧に書かれていて時に切なく、時に温かみを感じるストーリーです。

正直『使者』(ツナグ)の力はとても魅力的に見えるけれど、実は生者の側にも死者の側にもその後の制約がかなり厳しいと感じる能力です。

詳しくは作中で語られるのであまり書けないのですが、もし本当に亡くなった人間に一生に一度だけ会える・・ということは逆に言えば一生に一度しか会えないとも言えるし、これからどんな出会いと別れがあるかわからない状況で、そんな相手をあなたなら選べますか?

ふるお
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辻村さんの作品は読み終えた後にこういった事を考えさせられることが多く、そこもとても大きな魅力だと感じています。

ちなみに2012年に映画化もされており、さらに原作の続編が2022年6月に刊行されています。

続編はこちら↓

『カラフル』

続いて森 絵都さんの作品、『カラフル』をご紹介します。

1998年に刊行された作品で児童文学としてもよく紹介される名作のため、ご存知の方も多いかもしれません。

簡単なあらすじ

理由は思い出せないが生前にある大きな過ちを犯して死んだはずの “ぼく” 。
その罰として“ぼく”の魂は本来の輪廻のサイクルからは外されることとなる。

ところが偶然にも?天使たちの世界の抽選に当選したことで、ある課題をクリアすることを条件に輪廻のサイクルに戻るチャンスを得る。

その条件とは現世で自殺を図った中学生の体に宿って生活(ホームステイ)し、“ぼく”が生前に犯した過ちを思い出すこと。

天使とは思えない程ノリの軽いガイド役、“プラプラ”に案内されて現世に戻った僕は、宿主である“小林真”として新たな日常を送り始めるが、“小林真”の家族や周囲の人たちとの日常をで少しづつ明らかになっていく、彼の自殺の理由。

そして“ぼく”の犯した過ちとは・・?

出だしは主人公の過ち(罪)も不明なままで “自殺した人間に中にホームステイする” という重々しい展開ながら、軽快な文章とポップな雰囲気で非常によみやすい作品となっています。

若者ならではの悩み・葛藤、そして成長が丁寧に書かれていて、心にグッと来るセリフが多いのもこの作品の特徴かも・・

ふるお
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結局子供であっても大人であっても、きちんと言葉に出して伝え合わなければすれ違いってなくならないんだろうな・・と考えさせられました。

特に中高生におすすめの作品ですが、中高生位のお子さんがいらっしゃる方にも刺さるかも・・

『ここで死神から残念なお知らせです。』

続いて榎田 ユウリさんの作品『ここで死神から残念なお知らせです。』をご紹介します。

簡単なあらすじ

漫画家志望の引きこもり気味な中年、梶真琴(かじ まこと)が喫茶店でお茶をしていると、後ろから聞こえてきたのは端正な顔立ちをした保険外交員のような佇まいの男が老婦人を説得している声。

聞き耳を立てると話の中身は保険の押し売りなどではなく、『あなたはもう亡くなっています』という耳を疑うような言葉。

老婦人を助ける為に男の話を聞くと、なんと男は自らを死神だと名乗り、その役目は“死んだことに気づいていない人間” を説得し本来の自然の流れに戻すことだという。

行きがかり上、梶はその“死神”余見透(よみ とおる)の仕事を手伝うことになるのだが・・

表紙の絵に描かれている端正な顔立ちの死神をみてキャラクターを想像していると、木っ端微塵にそのイメージを砕かれることになります。

ただ良くも悪くも強烈な個性を持つその死神の言葉には、無茶苦茶なキャラクターと裏腹に死生観の本質を突くような鋭さがあります。

ふるお
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さながら某人気海賊漫画の主人公が、時折物事の本質を突く発言をするような感じ・・

シリアスな部分とポップな部分の使い分け非常に上手くとても読みやすい作品なので、
生きている、生きていられるってことが何なのか?といった少し重めのテーマに触れる
ための一作としてとてもおすすめ
です。

ちなみに本作はシリーズ作品で既に4巻目まで刊行されており、続編もまちがいなく良作です。

↓2巻

↓3巻

↓4巻

読書、小説を“生きることの意味”を考えるきっかけに

“生きることの意味”をテーマに感じる作品の紹介、いかがだったでしょうか。

“生きることの意味”なんてものは漠然としているし、テーマとしては大きすぎて普段は中々考える機会の少ない事柄(ことがら)なのかもしれません。

しかし誰しも人生の内で一度は考えることのあるテーマだと思うので、せっかくであれば小説の世界をこの大きなテーマに触れるきっかけとしてみてはいかがでしょうか。

本記事が読書、小説好きな方の読書体験を向上させるお役に少しでも立てれば幸いです。

ではまた次の記事でお会いしましょう。

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読書ブロガー
二児の父でサラリーマン。 大好きな読書関連の情報を発信中。 好きな本、おすすめ読書グッズ、読書に関連する雑記記事などを週1ペースで投稿しています。
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