【家族について考えさせられる・・】 おすすめ小説3選
小説で取りあつかわれることが多いテーマの一つに『家族』があります。
だれにとってもあまりに身近なテーマなため、日常生活の中でその事をあらたまって 考える機会というのは意外と少ないのではないでしょうか。
今回はそんな『家族』をテーマとしたおすすめ作品を、自身の読んだ小説の中から ご紹介したいと思います。
【家族について考えさせられる・・】 おすすめ小説の紹介
『人魚の眠る家』
「娘の小学校受験が終わったら離婚する」。
『人魚の眠る家』 著者:東野圭吾 巻末あらすじより引用
そう約束していた播磨和昌と薫子に突然の悲報が届く。
娘がプールで溺れた・・。
病院で彼らを待っていたのは、“おそらく脳死”という残酷な現実。
一旦は受け入れた二人だったが、娘との別れの直前に翻意。
医師も驚く方法で娘との生活を続けることを決意する。
狂気とも言える薫子の愛に周囲は翻弄されていく。
身近な家族の“脳死”という受け入れがたい極限状態で、母が、父が、
周囲の人たちが、それぞれ“生きる”ということの意味に向き合っていく物語です。
あらすじにある、母“薫子の狂気”を狂気と感じるか、それとも・・
『そして、バトンは渡された』
家族よりも大切な家族
『そして、バトンは渡された』 著者:瀬尾まいこ 帯より引用
血の繋がらない親の間をリレーされ、四回も名字が変わった森宮優子、 十七歳。
だが、彼女はいつも愛されていた。
身近な人が愛おしくなる、 著者会心の感動作
“家族”って辞書なんかで検索すると、ただ一緒に暮らすだけではなく、“血縁”(血のつながり)といった意味が含まれているんですよね。
でも、そうでなければ家族ではないのか?と、言うと恐らくそんな
事はなくて、良い意味で家族って何なんだろうね?と考えさせられる温かい物語です。
『ヒア・カムズ・ザ・サン』
編集者の古川信也は特殊な能力を持つ。
『ヒア・カムズ・ザ・サン』 著者:有川浩(有川ひろ) 巻末あらすじより引用
手に触れたものに残る記憶が見えるのだ。
ある日、同僚の薫が20年ぶりに父親と再会することに。
彼は米国で脚本家として成功したはずだが真也が見た真実は。
別記事でも紹介させていただいた、有川ひろ(有川浩)さんの作品。
ある7行のあらすじから派生した2つの物語を収録した一冊です。
父親と子供の上手く交わらない関係性、その成り行きを魅力的な
登場人物、セリフで描いた作品です。
その結末は・・・
ネタバレはできないのですが、間違いなくオススメの一冊です。
最後に
『家族』をテーマとすると、心温まる作品、感動する作品、といった内容が浮かびがちなの ですが、今回少し違った視点で選ばせてもらったつもりです。
少し重め内容となっている作品もありますが、『家族』というものは何なのか?本当の意味 での『家族』の絆とは何なのか?をあらためて深く考えさせられた3作品です。
まだ未読の作品があれば、ぜひ一度手に取られてみてはいかがでしょうか。